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大きな魚にストーカーをするホンソメワケベラ!その理由と特徴!

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 もりもりです。

人間の世界ではストーカーは犯罪です。

 やってはいけないことです。


海の世界においても、
ストーカーがあるようですが、
犯罪ではないでしょうか!

 

でも、
人間の世界でいう
ストーカーとは、
ずいぶん違うようです。

 

しかも、
自分よりも大きくて強そうな相手に
大胆にもストーカーするのです。

 

そんな怖さ知らずな魚って、
どんな魚なのか!

 

なぜ、
ストーカーをするのでしょうか?

 

そんな気になる魚と、
ストーカーする理由について調べてみました。

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なぜ、自分より大きな魚にストーカーするの!

野生の動物にとって生きていくためには、
自分の食料の確保と外敵から身を守ることが重要です。

 

この重要な、
2つの問題を一挙に解決してしまった魚がいるのです。

 

その魚は、
クリーナーフィッシュ(掃除魚)として有名な
ホンソメワケベラです。

 

このホンソメワケベラは、
全長10センチ程度の小さな魚。


一対の長い歯で、
主にほかの魚の表皮に取りついている寄生虫
(甲殻類が多い)や
魚の粘膜を食べています。

 

ホンソメワケベラは、
この習性のおかげで、
自分より大きな魚に食べられることがなく
そればかりか食事まで用意してもらっているのです。

可愛いダンスでアピール!

ホンソメワケベラと大きな魚との関係には、
お互いを確認するための
特別なルールのようなものが
存在するようです。

 

まず餌(えさ)を供給してくれそうな相手を見つけたら、
ホンソメワケベラは体をくねらせる動きをする
(これを波状ダンスと呼ぶ)。

 

続いて波状ダンスを続けながら
大きな魚へ近づいていきます。

 

大きな魚もホンソメワケベラに気がつくと、
自身の動きを止めて、ホンソメワケベラに
気がついたよってアピールするんです。

 

まるで、
お互いが誘惑し合っているようですよね!

 

さらに、
大きな魚は、ホンソメワケベラを受け入れることを
わかりやすく伝えるために、
頭部を上下に動かす行動をとる魚種までいます。

 

これを確認したホンソメワケベラは、
さらに接近して、広げた胸鰭(むなびれ)を
受け入れてくれる魚に接触させて
平行な位置をとります。

 

一部の魚種に対しては、
その横腹でのたうち回るように動くことも
あるようです。

 

ホンソメワケベラとはどんな魚

準和名: ホンソメワケベラ (本染分倍良)

分 類: スズキ目・ベラ亜目・ベラ科・カンムリベラ亜科・ソメワケベラ属 

分 布: 日本や太平洋、インド洋など 生息環境 浅場の岩礁域など
国内では千葉辺りより南の南日本で見られる。

全 長:10~12cm 程度

別名:チゴベラ

背びれ:9棘10~12軟条、

しりびれ:棘10軟条

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名前の由来

ホンソメワケベラという名前については、
メワケベラが、
誤記されたという説があります。

ちなみにソメワケベラという魚は、
ちゃんと存在しています。

 

しかもホンソメワケベラよりも古くから
クリーナーフィッシュとしての
報告・記載があります。

 

名前といい、知名度といい、
元祖が取って代わられたようで、
かわいそうな話ですよね。

ホンソメワケベラの特徴 

体は細長く、体色は白色で体側には、
はっきりとした黒色の縦縞が、
目の前から尾びれまで通っている。

 

この黒帯は尾びれに近づくほど太くなっていて、
背びれとしりびれにも黒色の縞がある。

 

ホンソメワケベラは大型の魚の寄生虫や、
口や鰓に残った食べ残しなどを食べる習性があることから、
「海の掃除屋」としてよく知られています。

クリーナーフィッシュの特徴

クリーナーフィッシュの種類としては、
ホンソメワケベラとその同族の数種のベラが有名だが
ほかにもあまり類縁関係のないいくつかの種類が
存在します。

 

興味深いのは、
これらの魚種がいずれも黄色か青色の
地色に黒い縦縞模様(たてじまもよう)を
していることと、
波状ダンスを行うことということです。

 

これらは、
自分がクリーナーフィッシュであるということを、
大きな魚に知らせるための特徴なんでしょうね。

 

波状ダンスは、
自分の体の模様を誇示(こじ)するために
行うという報告もあります。

 

クリーニング行動は、魚だけでなく、
アカスジモエビやオトヒメエビなどの
エビ類も行うそうです。

 

清掃魚の被清掃魚への接近と清掃行動のパターンには、
種類・個体・稚魚などで、差異があるため、
この行動は、生得的(せいとくてき)なものだけではなく、
日々の学習によって形成されると考えられています。

 

生得的・・・

<性質や能力などが生まれながらにそなわっているさま> 

クリーニングと見せかけて食いちぎって逃げる魚もいる!

クリーナーフィッシュの行動を利用する、
ずうずうしい魚がいる。

 

それは、

ニセクロスジギンポという魚です。

 

この魚はベラの仲間ではなく、
ギンポという沿岸の岩場などに多く分布している
細長い魚たちの一種です。

 

外見はホンソメワケベラそっくりなうえに、
波状ダンスもするんです。

 

しかし、
大きな魚がクリーニングしてもらおうと気を許して近づくと、
ニセクロスジギンポはクリーニングをすると見せかけて、
その魚の皮膚や鰭(ひれ)を食い違って逃げていく。(怖)

ホンソメワケベラの習性をうまく利用した餌の摂(と)り方です。

まとめ

海の世界においても
いろんな魚が共存して、
生きているのがよくわかりますね。

ありがとうございました。

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