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免疫の働きとインフルエンザに何度もかかるのは?免疫力を高める方法!

 

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もりもりです。

人体の不思議。

免疫!

細菌の侵入から体を守る、わすが500gの防御システム。

 

免疫は、文字通り「病」を「免れる」ための防御システムです。

 

 ・免疫の働きとデータ

 ・インフルエンザには何度もかかるのはなぜ?

・免疫が臓器移植を困難にする

・免疫力を高める方法

について記事にしました。

(出典元:徹底図解人体のからくり)

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免疫の働き

免疫には抗体をつくって病原体を分解する体液性免疫と、病原体を直接攻撃する細胞性免疫があります。

 

免疫に関わるのは白血球類で、すべて骨髄の中でつくられ、白血球の30%がリンパ球でできています。

リンパ球には、「体液性免疫を担当するB細胞」と、「B細胞の働きを助けたり細胞性免疫を担当したりするT細胞」があり、これらが連携して細菌やウィルス(抗原)などを撃退します。

 

抗原(病原体)が侵入すると、「B細胞は抗原にピッタリ合う抗体(その抗原にだけ効果のある武器のようなもの)」をつくって迎え撃つ。

このとき、抗原が出した毒素などの特徴を記憶し、次はすぐに抗体がつくれるように襲撃に備えます。

 

T細胞の場合は、抗原を持つ細胞を直接攻撃して破壊します。

 

免疫のデータ

・体に含まれる抗体の量=約270~560g

・血漿(けっしょう)中の抗体の濃度=0.5~1.6g/100㏄

 

インフルエンザには何度もかかるのなぜ?

はしかやおたふくかぜなどは、一度かかると二度とかかりません。

それは、免疫によって体内に抗体ができているからなのです。

 

ワクチンは、「病原体を無毒化あるいは弱毒化」したもので、あらかじめ体内に取り入れて抗体をつくっておくことによって、本当にその病原体が侵入したときに発症しないように予防する方法です。

 

しかし、インフルエンザなどのウィルスは変異することが多いため、予防接種をして抗体をつくっておいても、鍵と鍵穴が合わないことになります。

抗体は、少しでも鍵穴が違うと殺傷力が低下してしまうのです。

 

なので、変異したウイルスが侵入したら、新たな抗体をつくる必要があるので、一度はかかってウィルスの特徴を記憶し直さなければならない。

 

インフルエンザに何度もかかってしまうのは、このためなのです。

 

免疫が臓器移植を困難にする

臓器移植が難しいのは、免疫による拒絶反応が起こるからなのです。

 

免疫の基本は、「自己(自分)と非自己(自分ではないもの)」の認識することです。

自分の細胞には、すべて自分(私)という印がついていて、病原体などの異物が侵入してくると、自分(私)という印のないものを攻撃して排除しようとします。

それは自分の体が守るためなのです。

 

臓器移植は、他人の組織や臓器を自分の体内に取り入れることなので、体にとっては異物が入ってきたことになるので、免疫が働いて排除しようと攻撃してしまうのです。

 

なので、移植を受けた場合は、免疫が働き、攻撃されないように免疫の働きを抑える薬を服用するのです。

 

臓器などの提供者が血縁ほど良いのは、同じ遺伝子を持っているので拒絶反応が少ない理由からです。

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免疫力を高める方法

〈出典元:大塚製薬〉

世界の研究結果から、免疫力を高める方法について紹介しますね。

笑う・・・

10人の男女(平均年齢22.9歳)を対象に、コメディアンによるユーモラスな映像を見た場合と教訓的なビデオテープを見た場合とで、唾液中のIgA*1濃度を比較しました。

教訓的なビデオの後のIgA濃度は変化はありませんでしたが、ユーモラスな映像を見た後のIgA濃度は有意に上昇したのです。 

体を温める・・・

低体温だと免疫細胞の活動性も低下してしまいます。

お腹や腰が冷えているリンパ球減少症の男女6人(28~70歳)が、睡眠中や日中に湯たんぽで胴体や四肢を温めたところ、免疫を上げるリンパ球が大幅に増加しました。 

楽観性・・・

59人の健康な男性(18~30歳)に免疫刺激のためのワクチンまたは生理食塩水を投与し、30分間休養または心理ストレスを与える作業を行う群に分けました。

その結果、楽観的思考の人は、心理ストレスにさらされても、ワクチンの抗体価が高まっていました。

 

適度な運動・・・

18~85歳の男女1002人を対象に、冬期12週間の上気道感染症(風邪)の症状と運動頻度の関係を調べたところ、運動する日数が多いほど風邪をひく日数も少なく、重症度も低いという結果に。

激しすぎる運動も、運動不足も免疫を落としますが、汗を軽くかく程度の適度な運動は積極的に行いましょう。

 

バランスの良い食事・・・

食品にも免疫を高める働きがあります。

例えば、全粒穀物摂取量と疾患リスクについて45報の論文を解析したところ、1日当たり全粒穀物を90g(パン2枚とシリアル1皿相当)以上摂取すると、摂取しない場合に比べて感染症やがん、心疾患などの発症リスクが低下しました。

また、200人の医療従事者を緑茶成分(1日あたりカテキン378mg、テアニン210mgを含む)を摂取する群、偽薬をのむ群に分けて比較した研究では、緑茶成分を摂取した群では偽薬をのむ群と比較してインフルエンザ発症率が有意に低下しました。

 

まとめ

免疫は異物から、自分自身の体を守るために、すごく必要な働きです。

免疫力を高める方法を記事内で紹介していますので読んでくださいね。

今日も読んでくれてありがとうございました。

次に読む記事はこちら⇒胃の働きとデータ!胃に穴があいたりゲップが出るのはなぜなの?

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*1:外敵の侵入を防ごうと働く粘膜免疫ですが、粘膜面で主体的に活躍している免疫物質が、IgA抗体です。 IgAが低下すると病気にかかりやすくなります。