もりもりです。
ネコは高いところから落ちても死なない?
体をひねらせて、ちゃんと足から着地することができる?
それって本当なんでしょうか。
事実はどうなのかを調べてみました。
最後まで読んでくださいね。
(出典元:なぜなぜ?身近な科学の雑学帳)
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ネコとフィギュアスケート選手は同じ動きをしている?
たまには、不器用で運動神経のにぶいネコもいるかもしれませんが、ネコってとても器用な動物だと思いませんか?
ネコを持ち上げて仰向けに落としても、ちゃんと足から着地しています。
なぜ、こんな器用なことができるのでしょうか?
ネコが落ちるときをよく観察してみましょう。
すると、上半身を先にくるっと回し、次に下半身を回して着地しているのです。
つまり、上半身と下半身を二段階に分けて回転させています。
まるで、フィギュアスケートの選手と同じような動きですね。
スケート選手がスピンしているのを見ると、腕を広げたり縮めたりしています。
腕を広げているときは回転のスピードは遅く、縮めたときは速くなります。
それと同じように、ネコは最初、前足を縮めて後ろ足を広げています。
すると上半身が下半身よりも速く回転します。
今度は、前足を広げて後ろ足を縮めると下半身がくるりと回転します。
ネコは、これを地面に着地する短時間で行っているのです。
すごい運動神経、そして驚きの平衡感覚ですよね。
それでも、2階以上の高さから落ちるとケガをします。
いくら体を回転させても、着地したとき、前足で体の衝撃を吸収しきれずあごを地面にぶつけてしまうのです。
4階以上だと大けがは避けられないかもしれませんね。
フライング・キャット・シンドローム?
7階以上の高さから落ちた場合、ネコは助かることがあるそうです。
最近では高層階のマンションでネコを飼う人も多いですが、このような高い部屋のベランダから、誤ってネコが落ちてしまうことがありますが、7階以上から落ちたときは助かるネコが多いというのです。
18階の高さから固い地面に落ちて助かったネコや、28階から日よけの上に落ちて助かったネコ、なかには軽飛行機から335メートル下に落ちて助かったネコもいます。
ロンドンの獣医師ブルース・フォーグル氏*1も、高所から落ちたネコを治療したことがあったそうです。
そして、6階以下から落ちると致命傷を負うが、7階以上だと助かる確率が大きくなっているのがわかったのです。
この現象はいつに間にか〝フライング・キャット・シンドローム〟*2と名付けらました。
空気力学の専門家が、ネコが高所から落ちているときの様子をコンピューターで分析してみたところ、ネコは長時間落ち続けると体の緊張がほぐれ、前足と後ろ足を広げてムササビのような体勢になれることが判明したのです。
そのために、空中をなめらかに滑空することができ、ふんわりと着地することができるのです。
日本でもビルから落ちるネコは増えているそうです。
やはり、高層階から落ちるほうが助かる確率は高いようです。
ヒトの場合も、スカイダイビングをしている人は、手足を大きく広げ、空気抵抗を利用して飛んでいます。
それと同じことなのでしょうね。
ただし、高いところから落ちたネコが必ず助かるという保証はありませんけどね。
ネコに関するマメ知識
暗いところでネコに光が当たると目が不気味に光のを見たことがあるないですか。
あの光の正体は、ネコの網膜のうしろにある「タぺータム」という反射板です。
私たち人間の目は、角膜から届いた光を網膜で吸収していますが、猫の目は、網膜を通り過ぎた光をタペタムで反射させることにより、もう一度網膜に送り返しています。
暗闇の中で猫の目が光って見えるのは、このタペタムに反射した光が見えているためなんです。
猫の目には、光の少ない環境で物を見るときに働く細胞(杆体細胞)が人間の約6倍もあるため、網膜に直接あたる光と、タペタムによる反射光とで光を増幅させることにより、暗闇の中のわずかな光でも視覚の感度を上げ、周囲を見ることができるのです。
タぺータムは、光をよく反射する亜鉛と、タンパク質、ビタミンB2を成分とし、網膜の裏に10枚から20枚の層をなしています。
ネコの目に光が入ると、網膜に吸収されなかった光がタペータムによってはねかえされます。
すると、はねかえされた光は網膜にキャッチされ、暗がりでもよく目が見えるようになるのです。
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最後に
ネコは高いところから落ちても、大丈夫なわけがわかったでしょうか。
しかし、すごく高いところから落ちても、ちゃんと着地できる能力はすごいですね。
今日も読んでくれてありがとうございました。