もりもりです。
10円玉のサイズの目は、視覚によって外部の情報を得る大事な感覚器です。
そんな目についての
・黒目は透明なのに黒く見えるのは?
・目は左右で見ているところが違う?
・悔し涙がしょっぱい?
についてを記事にしてみました。
(出典元:徹底図解人体のからくり)
スポンサーリンク
黒目は透明なのに、なぜ黒く見える?
目は視覚によって、外部からの情報を受け取る大事な感覚器で、視覚によって得る情報は、聴覚や嗅覚など他の感覚器よりもはるかに多いです。
目の仕組みはカメラに例えられますが、カメラよりもはるかに精巧にできています。
目は見た目の色は、白目と黒目部分に分けられます。
白目部分は、眼球を保護する白い丈夫な膜(強膜)で覆われているので、白く見えるのはわかりますが、黒目部分は実は透明なんですよね。
黒目は透明なのに黒く見えるのは、角膜という透明な膜で覆われ、ここから目の奥にある網膜まで光を通して像を結んでいるのですが、中に入った光は吸収されて跳ね返ってこないので黒く見えるというわけなのです。
欧米人が黒目部分が茶色や青いのはなぜなの?
瞳孔(どうこう)の周囲にあるカメラでいう絞りに当たる虹彩(こうさい)には、メラニン色素が含まれているて、このメラニン色素が多いと茶色に、少ないと青く見えるのです。
メラニン色素は紫外線を遮断(しゃだん)する働きがあるため、メラニン色素の少ない欧米人は必要以上に紫外線を受けるために、目を保護するためサングラスが必要になるんです。
目は左右で見ているところが違う?
「目は2つあるから眼帯をして1つはとっておき、悪くなったらもう一方を使えばいい」という落語がありますが、本当にそんなことして歩いていたら、物が見えにくくてすごく歩きづらいですよね。
これは、隠れている方に死角ができてしまうので、奥行きがつかめなくなるんです。
立体的に見るには、視野と奥行きが必要ですからね。
それと、左右の2つ目は同じところを見ているように思えますが、じつは微妙に違うところを見ているんですね。
そうすることで、お互いの目を補い合っているんです。
視神経も左右がクロス(視交叉(しこうさ))していて、右目に写った像は左脳の視覚野へ、左目に写った像は右脳の視覚野へ伝えられ、そこで2つの像が合体して1つに見えるというわけなのです。
私たちの目は精工なカメラ以上なんです。
フラッシュをたいた写真が赤目になるのはなぜ?
暗い場所でフラッシュをたいて写真を撮ると、目が赤く写ることがありますよね。
これは、瞳孔(どうこう)を開いた状態でフラッシュの強い光が目に入ることで、吸収できずに光が眼底に反射して血管が写ってしまうからなんです。
眼底は体内で唯一、直接血管を見ることができる場所なので、眼底検査で血管障害の有無が確認できるのです。
強い光を浴びると、一瞬何も見えなくなりますよね。
それは、網膜にある光を感じる視細胞の色素体が化学変化を起こして光を感じなくなるからなのです。
・暗い場所から明るい場所に出ると、目が慣れるまで30秒から1分。
・明るい場所から暗い場所に入ると、4分から5分かかる。
これを明暗潤生と言いいます。
スポンサーリンク
ブレーベリーは本当に目に良いのか?
ブルーベリーが注目されるようになったのは、第二次世界大戦の際、毎日ブルーベリージャムを食べていた英国空軍のパイロットが、「夜間でもよく見えた」と言う報告をしたことからなんですね。
網膜には、ロドプシンと言う色素体がありますが、ロドプシンが目から入った光の刺激を脳に伝えて分解し、また再合成されて脳に視覚信号が送られ、物が見える仕組みになっているんです。
ブルーベリーが目に良いと言われるのは、このロドプシンの再合成を助ける働きをする、アントシアニンと言う成分がブルーベリーに含まれているからなのです。
※アントシアニンは赤、青、紫の色素で、抗酸化物質として知られるポリフェノールの1種です。
怒りや悔し涙は塩辛い?
涙は目を保護する役目があり、「油層・涙液(るいえき)層・ムチン層」の3層からなる厚さ約7ミクロン(7/1000mm)の水分なのです。
涙腺(るいせん)で作られる涙液は透明な液体で、その成分は98%が水分で、残りはナトリウムやカリウム、カルシウム、抗菌作用のあるリゾチームなどです。
ですが、涙がしょっぱかったり、何も味がしない時があります。
この味の違いは、感情が大きく関係しているそうです。
・いかりや悔しさなどの感情で出る涙では、交感神経が働いているので、この時に流れた涙は水分が少なく、味が濃くて塩辛いのです。
・目にゴミが入るなど、角膜が刺激されて出る涙では、副交感神経が働いており、その時は水分が多くて味が薄くなるのです。
60歳以上に多い老人性白内障
白内障とは、水晶体が白く濁ってしまう病気で、多くの高齢者が老人性白内障を起こすそうです。
白内障になると、外部から目に入る光がさえぎられて視力が低下したり、光が乱反射して眩(まぶ)しく感じるようになります。
生まれつき濁っている先天性白内障や、糖尿病などの病気、ケガ、紫外線によって起こることもあります。
水晶体は無色透明のタンパク質でできていて、近くのものを見るときは、毛様体(水晶体の厚みを調整している筋肉)が縮んで水晶体が厚くなり、光の屈折が大きくなり、遠くを見るときは、その逆になって網膜に焦点が合うような仕組みなんです。
中高年になると、老眼になるのは、この水晶体が硬くなって遠近調整が難しくなるからなんですね。
角膜移植ができる理由
体の中で血管が入り込んでいないのは、角膜と水晶体だけなんです。
角膜は、わずか0.5ミリほどの膜で、直接外気と接しているだけに乾燥しやすいので、潤(うるお)いと栄養を与えなければならないのですが、ここには血管が通っていないのです。
そこで、毛様体で作られる房水(ぼうすい)という栄養をポンプ作用で吸収しているんです。
角膜は血管を含んでいないからこそ、他の臓器に比べて移植が容易で、生着性が高いといわれているんですね。
まとめ
黒目が透明だったなんて知らなかったですね。
目は私たちの感覚器の中で一番精工なのではないでしょうか。
今日も読んでくれてありがとうございました。
次に読む記事はこちら⇒鼻はエアコン機能で気管支や肺を守っている!
スポンサーリンク