もりもりです
逆立ちしたままで泳ぐという、すっごく変わった魚がいます。
名前は『ヘコアユ』。
そんな変わった泳ぎをするので、水族館の人気者!
でも、なんで逆立ちをしたまま泳ぐのでしょうね?
しんどくないんでしょうか?
・いつも逆立ちして泳いでいるの?
・なぜ頭を下にして泳ぐ?
・ヘコアユの名前の由来
・ヘコアユ以外に縦に泳ぐ魚たち
についてお教えしますね。
最後まで読んでくださいね。
スポンサーリンク
いつも逆立ちして泳いでいるの?
ふつうの魚は、人間でいうと横になった状態で泳いでいますよね。
そのほうが、私たち人間と同じように魚にとっても、いちばん楽に生活ができるからです。
ところが、西部大西洋の浅い熱帯海域に分布している〝ヘコアユ〟という魚は、つねに頭を下にして群れで泳いでいます。
移動するときも、体を縦にしたまま平行移動するんです。
ただし、驚(おどろ)かすと、体を横に向けて、すばやく逃げるそうです。
速く逃げには、水の抵抗の少ない横向きの方がいいというのは、わかっているようですね。
ヘコアユの動画
なぜ頭を下にして泳ぐ?
ヘコアユは成魚でも体長10センチ程度。
大幅の平べったくて細長い体型で、体表は硬い鱗(うろこ)におおわれています。
口は小さくて細長く、動物プランクトンを餌としています。
餌となるプランクトンを探しながら泳ぐには、頭を下向きにして泳ぐほうが効率的なんです。
それともう一つの理由は、外敵が近づくと、ガンガゼというウニの棘(トゲ)に隠れるためでもあるんですね。
自分の体を、ウニのトゲの一部のように見せて、外敵から身を守っているんです。
体が細長いヘコアユは、トゲの間に首を突っ込んだような格好で泳いでいるので、遠くから見ると、そこにヘコアユがいることがわからないんですね。
ヘコアユの名前の由来
(和名である、ヘコアユ)には『アユ』という名前がつきますが、決してアユの仲間ではないんです。
「ヘコ」=『逆さ』、「アユ」=『歩む』の意味なのです。
逆さで泳ぐから、ヘコアユという名前がつけられたのです。
(英名はカミソリ魚、エビ魚)という意味で形からのイメージです。
ヘコアユ以外に縦に泳ぐ魚たち
ヘコアユは、ヨウジウオやタツノオトシゴに近い仲間です。
この仲間には、ほかにも変わった体型や泳ぎ方をする種類がいます。
南日本から東シナ海の沿岸に生息するサギフエも、長距離を泳ぐとき以外は、ヘコアユと同様に頭部を下にして泳ぎます。
タツノオトシゴは、顔こそ他の魚と同じように横向きですが、体は縦に上を向いたような状態で、尾に当たる部分をものに巻きつけたりすることができるようになっています。
たとえるなら、S字型とでもいうような形で生活しています。
スポンサーリンク
最後に
逆立ちしながら泳ぐヘコアユ。
見た目は、すごく不思議に見えますが、この泳ぎ方は生きていくための知恵だったんですよね。
今日も読んでくれてありがとうございました。